Tips 02 DNS・DHCP情報   ラグカン
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●IP・DHCPについて
テストした環境ではADSLルータにてDHCPサーバが立ち上がっているので、RASサーバ・GQ共にADSLルータから自動的に取得しました。

LAN環境では通信機器やPC一台一台に固有のIPアドレス(番号)を振り当てる必要があります。
たいていの場合192.168.0.1〜192.168.0.254、192.168.1.1〜192.168.1.254などのIPアドレスを使用します。個々の機器に必ず固有の番号を振り当てる必要があり、同じIPアドレスを持つ機器が同時にLANに接続することはできません。

IPアドレスは個々の機器に手動で割り当てることもできるのですが、家庭用の環境ではDHCPサーバ、と呼ばれるサービスが自動的に割り振ってくれます。

DHCPサーバとは、サーバが起動している機器(主にルータ)がつながっているLAN内のPCにIPアドレスやDNS情報を振り当てるサービスのことです。

「192.168.1.50〜192.168.1.100」のようにIPの割り当て範囲(DHCPスコープと呼びます)をあらかじめ持っておりそれを「DHCPサーバから設定を取得する」設定になっているクライアント(PC)に割り振っていきます。
(DHCPサーバへの情報要求はブロードキャストパケットを利用するので、クライアント側にIPやデフォルトゲートウェイの設定が無くても情報をやりとりすることが出来ます)

注意しなければいけないのはDHCPサーバのIP割り当て範囲が「192.168.1.50〜192.168.1.100」となっているのに、LAN内のPCに192.168.1.50などのIPを固定で割り当てると割り当てたPCはLAN内で(もちろんインターネット内も)接続することが出来なくなります(Windows98系は何故か出来る場合もある)。

YAMAHAのRTシリーズのルータはDHCPスコープのデフォルトの設定が「192.168.0.1〜192.168.1.255」とすべて指定しているものもあるので、固定IPをふったPCがLAN内にあると動作がおかしくなることがあります。

ルータのDHCPスコープの範囲を変更するか、個々の機器のDHCPサーバ機能を切ってすべて手動で設定すれば正常に動作します。



テスト環境のDHCPの図
 


●Windows2000におけるRASサーバの動作


windows2000上でRASが動作しているとき、RASは複数のIPを使用します。
RASクライアント(GC)から着信を受けるとRASサーバはRASサーバ用にひとつ、RASクライアント用にひとつ、合計2つのIPをDHCPから取得します(RASクライアントが複数ある場合には複数のIPを取得します)。

当然、RASサーバのPC自体もIPアドレスが必要となるので、合計3つのIPアドレスを使用することになります。

例をあげると、
 PC起動時:DHCPから192.168.0.2を取得
 GQ着信時:RAS用に192.168.0.3を、GQ用に192.168.0.4を取得
といった具合になります。

環境によってはRASサーバのIPアドレスの取得がうまくいかないことがあるようです。
そうするとRASサーバは自前でIPアドレスを生成するのですが、この状態ではWAN側にアクセスできないので、GCはインターネットへアクセスできません。

原因は不明なのですが、RASサーバとDHCPサーバ間のやり取りがうまくいかない場合があるようです。これは、DHCPサーバが動作しているメーカや機種によって環境が変わってしまうので、なかなか検証できません。

こういった場合にRASサーバが使用するIPを手動で指定すると接続できる場合があります。
「着信接続のプロパティ」>「ネットワーク」から、クライアントが使用するIPアドレスの範囲を設定する項目があるので、そこに使用するIPアドレスの範囲を設定します。
この範囲はLAN上で使用しているIPアドレスと同じ範囲のアドレスを指定します。


注意事項としては、
・LAN上の機器やPCに手動でIPアドレスを割り当てている場合にはそのIPと範囲がかぶらないようにする。

・RASサーバはIPアドレスを2つ以上利用するので範囲も2つ以上設定する(つまり192.168.1.50〜192.168.1.50といった設定ではダメ、多少余裕をもたせましょう)。

・ルータのDHCPスコープ(IP割り当て範囲)がわかる場合にはその範囲は避ける。範囲がかぶっても問題なく通信できるようですが、トラブルの基となるので割り当て範囲がわかっているならそれ以外にするか、またはルータの設定を変更します。
ルータで動作しているDHCP、DHCPスコープの詳細はルータのマニュアル、設定画面等を参考にしてください。


具体例

○ルータのアドレスが192.168.0.1、
DHCPスコープが192.168.0.2〜192.168.0.50の場合

RASサーバが使用するIPアドレス範囲
192.168.0.51〜192.168.0.60や192.168.0.200〜192.168.0.210等


〇ルータのアドレスが192.168.1.1、
DHCPスコープが192.168.1.100〜192.168.1.200の場合

RASサーバが使用するIPアドレス範囲
192.168.1.50〜192.168.1.60や192.168.1.201〜192.168.1.210等


〇ルータのアドレスが192.168.0.1、
DHCPスコープが192.168.0.2〜192.168.1.254の場合

ルータノDHCPスコープを192.168.0.2〜192.168.1.200等に変更しRASサーバが使用するIPアドレス範囲を192.168.1.201〜192.168.1.210等に変更する

・RASサーバが使用するIPアドレスの範囲はDHCPが使用していないところであれば任意に設定してかまいません。



 
 


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